2012年11月10日 優良無花粉スギ「立山 森の輝き」

日(曜) 2012年11月10日(土)
行き先 吉峰
天候 曇り
メンバー 150名


 今日は、県の事業で無花粉スギの植樹に参加した。当然、ボランティアである。集合場所の吉峰グリーン パークでは、名前も知らない木にリンゴのような実が成っている。公園なんかにも良くある木である。秋だなあ。

 先着であったので、翌日に申し込んだ。150名で300本の無花粉スギの苗を植える。県知事や議員さん も来ており仰々しい開会式になった。

 苗は何処へ植えるか。当然ながら山の中である。山の中を歩いて向かう。さて、自分は何処にするか。 間伐されないところがいいと考えて、道路の前にした。
   

 なにせ、初挑戦である。人の作業を研究する。皆何気ないように掘っているように見えるが・・・・・。

まず、専用のスコップで穴を掘るが、これがなかなか重労働である。汗も出る。その後、 肥料と掘り返した泥を混ぜて苗を真っ直ぐにして周りに埋め返す。これが 難しい。コツは、苗の上をつまみながらすると真っ直ぐになる。でも、スギなので痛いんです。

 やっと出来た。初めてにしては、満足である。自分のが一番上手に思える。

 熟練者は山の斜面を受け持っている。登山道ではないので、かなりの傾斜である。登山では歩くだけであるが ここで踏ん張って作業をしなければならない。すごいエネルギーが必要と思う。

 もう一回撮りなおそう。この木が、大きくなるのを毎年確認しながらウォーキングコース に組み込んでもいいかなあ。この木は成長する、自分の老化は進む。

県知事が近づいて来る。何年やっているか、何本植樹したかなど質問されたので、まともに応える。 最後に「この木が材木になる頃には自分はこの世に居ないんですね〜」とつぶやいた。知事曰く 「何言ってるんですか、人生100年ですよ」と。

二人で笑い合い、楽しいひとときであった。    

 続いては、実の成る木の植樹である。てっきり、柿やリンゴやクリと想像していたが違った。
 カシノナガキクイムシの被害が出た地域を伐採し、その後にコナラの苗を植えるのであった。 なぜか、スコップが違っているのが面白かった。 

 植え終わったところだが、周りの景色に同化され写真では分かりにくい。

 割り竹の左下45℃の場所に植わっている。  

 他の方々も分散して活動しておられた。

 さて、最後のプログラムである。その前に記念品が貰えるということだ。自然のエノキダケであった。 栽培キットをもらう。この写真は完成形である。スーパーに売っている人工ではないので味が濃く、美味 ということであった。

 最後は、無花粉スギ誕生ストーリーである。森林研究所の方がスギの開花状態を確認していた。どんな方法 かと期待したが、棒でスギを叩いて花粉が出るかでないかで判断しているとのこと。(な〜んだ。)
 しかし、中にいくら叩いても花粉の出ない木があった、というのが発見である。ここで、変だと思わなければ 誕生していないことになる。
この元になった木である。「はるよこい」という名前で大切に守られている。

 それでは、どうやって作るのかである。花粉がなければ種が出来ない。種が出来なければ木は成らない。
 無花粉スギの遺伝子は『aa』であり、普通のスギは『AA』または『Aa』であり、メンデルの法則により、  「aa」遺伝子と「Aa」遺伝子を掛けあわせると「aa」遺伝子が50%出来るのである。それを選別して 苗を育てるのである。

 ここが交配場所である。周りの「AA」遺伝子に花粉の影響を受けないように、ビニールハウスの中で行われ 全部しめ切って、扇風機で人工風を発生させるとのことであった。

 続いて、苗床である。ある薬品を入れて2年で花を付けるようにして、一本一本花粉の有無を人手で行う と聞いて驚いた。

 しかし、遺伝子工学やなんとか細胞がもてはやされているが、高価な機器を使うのでは なく、一本づつ中を割り花粉の有無を目で選別するというのはなんだか微笑ましい。

 記念品をもらった。自然エノキダケの栽培キット、竹の粉を使ったペットボトルのお茶、タオル、軍手である。  
 半日であったが、充実していた。帰りのニュースでさっそく取り上げていた。  



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